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  4. 保育園給食の放射性物質に関する調査について(COC事業) -第4報-

[ 2017.12.11 ]

研究

健康栄養学科
教授 杉山 英男

松本大学は、平成25年度より地域社会の発展や振興をはかるための、教育・研究そして地域貢献を推し進めている大学を財政支援する目的で文部科学省が始めたCOC事業「地(知)の拠点整備事業」に採択されています。

その事業の趣意に基づき、人間健康学部健康栄養学科(杉山ゼミ)では、松本市立保育園の給食食材の放射性物質の調査を平成26年9月より実施しています。その目的は、各食材に含まれる放射性物質の存在量を明らかにして、状況に応じて摂取量や曝露量の評価を行うことにより、園児や保護者、関係者等に対する食の安全・安心確保に寄与することにあります。この調査は、地域活動・地域貢献の観点から、松本市内のNPO法人日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)との連携のもと、松本市こども部の協力により進めています。対象とする食材は、松本市より提供される毎月の給食献立表をもとに、①長野県産であること、②調理使用重量の大きいこと、あるいは、③放射性セシウムを吸収・蓄積しやすい傾向のあることなどを考慮して選択しています。今年度は、杉山ゼミ4年生の 石井 康一、川西 ひかる、早川 恵莉、林 亜由美の4名が主体となり取り組みました。
さきの結果報告(第3報)に引き続き、平成28年11月から平成29年10月までの1年間の結果一覧表を第4報として示します。調査対象とした食材は76品目(穀類3試料、いも及びでんぷん類3試料、緑黄色野菜15試料,、淡色野菜17試料、果実類6試料、きのこ類7試料、藻類2試料、魚類10試料、肉類8試料、卵類2試料、乳類2試料、その他1試料)で、このうち16品目が長野県産品でした。
調査の結果、福島原発事故等に由来するとされる人工の放射性物質である放射性セシウム(Cs-137とCs-134)ならびにI-131は検出されませんでした。

なお、本調査は平成29年10月をもって終了いたします。この3年間、ゼミ4年生の活動により計296試料の食材からは放射性Csは検出されていないことを示すことが出来て、健全な食材が園児に提供されていることを確認しました。
本調査に賛同・連携いただいたNPO法人日本チェルノブイリ連帯基金ならびに松本市こども部のご協力にお礼を申し上げます。

【連絡先】
松本大学人間健康学部健康栄養学科
杉山 英男
電話:0263-48-7324
メール:hideo.sugiyama@matsu.ac.jp

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