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2010/03/15
  • アウトキャンパス・スタディ事例

昭和伊南総合病院の糖尿病教室にスタッフとして参加学生からのレポートを紹介します

健康栄養学科の3年生有志5名が、3月2日に昭和伊南総合病院で開催された糖尿病教室に、スタッフとしてお手伝いさせて頂きました。糖尿病教室では、外来と入院患者を対象に、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士がそれぞれの専門分野から糖尿病の療養についての説明があり、多職種協働・チーム医療が行われている場でもあります。昨年12月に引き続き2回目の参加となりました。前回は、患者さんの調理実習に参加させて戴き、糖尿病食を調理・試食しながら日常の食事管理についてお話を伺いましたが、今回は、糖尿病の食事療法について大勢の前で説明する機会を与えて頂きましたので、その模様を、学生からご紹介致します。


 午前のプログラムでは、糖尿病の食事療法についての説明の後、各自の標準体重、必要エネルギーを求め、「糖尿病の食事療法のための食品交換表」を用いて自分の摂取単位を計算しました。私達学生は「食品交換表の1~6群、調味料の分類」について、患者さんに説明させて頂きました。わかりやすく伝わるように、問いかけやクイズを取り入れ、手作りの媒体を使うといった工夫をしたので、一方的な説明ではなく、患者さんと話しながら楽しい雰囲気で行うことができました。しかし、その一方で患者さんに知識の差があり、どこまで情報を提供したらよいのかということに難しさを感じました。その後、患者さんは自宅から実際使用しているお茶碗を持参して、指示されたご飯の量を計りました。その盛付のお手伝いをしたあと、皆で一緒に昼食を戴きました。
 午後は、保健師さんからのアドバイスに続いて、お勧めのウォーキングコースや運動方法についての情報交換を行いました。
前回参加させて頂いた際には、患者さんと一緒に糖尿病食の調理実習を行ったのですが、患者さんの立場で参加でき、管理栄養士の方がどのような栄養教育を行っているのか、糖尿病教室の雰囲気を感じることができました。今回は患者さんに教える立場になり、伝える難しさを感じました。両者の立場を経験したことから、参加型の栄養教育は、楽しく学ぶことが大切だと感じました。
 糖尿病教室に参加させて頂き、患者さんと沢山の交流ができました。会話を通して、食事で気を付けていることや日常生活でわからないことなどを伺い、患者さんが知りたい内容を理解することができました。患者さん達に「食品の分類がわかった」や「ありがとう」と声をかけられ、とても嬉しく思いました。この経験や学びを生かし、今後の勉強やゼミでの活動につなげていきたいです。(人間健康学部 健康栄養学科 3年 市川 美沙都)


 終了後の反省会で、このような機会を与えて下さいました昭和伊南総合病院の座光寺知恵子管理栄養士、井口幸子管理栄養士から賞賛と励ましの言葉を戴きました。事前のリハーサルでは「自分達は発表しに行くのではなく、相手に説明する責任を負っている」ことを自覚させましたが、その甲斐あって原稿読み禁止の条件もクリアし、和やかに行われました。気後れすることなく、笑顔で患者と向かい合う彼女達の将来が本当に楽しみです。ご支援下さいました昭和伊南病院のスタッフの皆様に、心より御礼申し上げます。

本文は健康栄養学科 藤岡由美子専任講師から寄稿していただきました。
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