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2013/12/12
  • アウトキャンパス・スタディ事例

総合経営学科の「葛西ゼミ」と「食品産業論」・「アグリビジネス経済学」受講生で「植物工場」のアウトキャンパス・スタディ実施

総合経営学部総合経営学科 成耆政准教授

2013年12月12日(木)、総合経営学部総合経営学科の葛西ゼミ(葛西和廣教授)と食品産業論・アグリビジネス経済学(成耆政准教授)受講生で、企業訪問によるアウトキャンパス・スタディを実施しました。
今回は「経済性という観点から見た植物工場の可能性と課題」というテーマで,安曇野市三郷にある「有限会社安曇野三郷ハイテクファーム」という植物工場を訪問し、施設の見学やプレゼンテーションを受けました。

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今回の植物工場のアウトキャンパス・スタディでは、当然、工場の内部には入ることができず窓から工場の内部、すなわち、施設や植物栽培の状況、収穫状況などを見学した後、会議室に移動し、代表取締役の大野田さんから植物工場と当企業の現況についての詳細な説明を受けました。
その後、学生による質問の時間があり、見学者達は設備に関すること、とくに現在のナトリューム灯をLEDに交換した場合のコストのことや、この植物工場で生産された野菜の販売先、植物工場のメリット等について質問し、大野田社長の回答を真剣に聞いていました。

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今回、私たちが訪問した、有限会社安曇野三郷ハイテクファームは、長野県における代表的な植物工場として平成10年6月に設立され、建設費は2億3千万年で、国から1億円の補助を受けています。
現在、サラダ菜、リーフレタス、フリルアイス、わさび菜などの完全無農薬・無添加物の安全・安心の野菜を生産・販売しています。
ハイテクファームの野菜は、病原菌や病害虫から野菜を守るため密閉完全制御型の工場で野菜を栽培しています。そのため、農薬を一切使用せず、徹底した衛生管理のもとで育てられ出荷しています。
低細菌なので日持ちがよく、洗わずに食べることができるため、ビタミンやミネラル等の栄養分を洗い流すこともありません。
また、調理面でも水洗い・選別・水切りも省けるので業務用としても経済的に利用できる商品でもあります。
この企業では施設内の衛生管理も徹底し、栽培作業を行う従業員は清潔な作業着、作業帽、作業靴に着替えた上、アルコールによる手の消毒を行い、作業を行っています。
このような徹底した管理のもと、洗わなくても食べられる野菜が生産されているのです。

今回の植物工場のアウトキャンパス・スタディの参加者からは、まず「楽しかった」「おもしろかった」「これは農業とはいえない」「野菜が他の工業製品と同じように生産されている」「これなら日本の農業にも未来があるように思える」などの感想を話していました。
確かに、従来の伝統的な農業経営では考えられない未来の農業経営の一つの形かもしれません。
きわめて厳しい経営環境に置かれている日本農業の現状を鑑みながら,いろいろと考えさせられた貴重なアウトキャンパス・スタディの時間でした。
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