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2009/12/02
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ノーベル物理学賞受賞の益川敏英氏をお迎えし講演会開催「科学と現代社会」をテーマに聴講者1000人を魅了

松本大学が創立10周年を迎えるにあたり、今後様々な記念行事を実施する予定でいるが、そのスタートとしてこのたび、2008年ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英先生(京都産業大学終身教授・京都大学名誉教授)をお招きし講演会を開催した。これは、本学の住吉広行副学長が東京大学原子核研究所に勤務していた際、物理学の研究者としてお知り合いだったことが縁で実現した。会場になった第一体育館は、1000人の聴講者をお迎えしたが、申込み段階ですでに満員となり、お断りせざるを得ない状況で、益川先生の人気ぶりが窺えた。
講演では最初に、誰もが知っている生物学者のファーブルや発明王エジソンの話を例に挙げ、基本を理解することの重要性を指摘された。続いて、電磁場方程式を考案したマクスウェルの研究が現実社会に生かされるのに80年もの月日を要したのに対し、これからの時代は技術がますます進化し、新しく発明した技術が3年位で製品に応用されるようになりリアルタイムになっていると語った。そして科学に関心のある高校生たち若者に向け、ご自身がかつて、素粒子物理学の理論でクオークが4種類とされていた当時の考えから6種類が存在することを証明するまでの過程を紹介し、過去の常識に捉われることなく、新しい発想で物事を考えることが大切と述べられ、「広くあらゆる科学を理解しようとするのではなく、1つのものを深く掘り下げることで他のことが見えてくる」とアドバイスされていた。
また先生は、異なった話題をいくつか用意されていて、「聴講者の顔色を眺め、どれを選択するか決めている」と笑顔で語り、会場を笑いの渦に誘った。最後は、熱心な一般聴講者の方の質問にも丁寧にお応えいただき、気さくな一面をのぞかせた。
講演は、先生持ち前のユーモアのセンスもあり、あっという間に過ぎた。ブラウン管で拝見する温かなお人柄そのままのお姿が直に窺え、探求心をくすぐられる素晴らしい時間を過ごすことができた。
益川先生には、さらなる物理学分野での研究邁進と今後のご活躍を祈ってやみません。
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