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「スポーツを通した北アルプス山麓地域の振興」をテーマに 松本大、日本体育・スポーツ政策学会共催セミナー

松野光範氏の報告

去る8月22日(日曜日)午後1時30分から、白馬村ホワイトプラザにおいて、上記テーマの下、共催セミナーが開催されました。目的は、近時の冬期スキー客等の減少に鑑み、白馬地域を含む北アルプス山麓地域でのスポーツによる活性化を図ること。白馬村、白馬村教育委員会、白馬商工会、白馬岩岳観光協会からご後援をいただきました。参加者は、大東文化大学生5名(3年ゼミ生)、筑波大学生、学会関係者、地域の方々等、約50名。本セミナーの事前準備(名簿作成、受付、連絡調整、会場設営等)等は、吉田研究室ゼミ生諸君が携わりました。当日を挟んで2泊3日のゼミ合宿も兼ねました。

 セミナーは、北海道有珠郡壮瞥町住民福祉課 課長 庵(いおり) 匡(ただし)氏による基調講演「逆転の発想でスポーツによる地域振興を!」で始まり、壮瞥町で邪魔者扱いだった「雪」を逆手にとって地域振興に繋げたことが述べられました。

 シンポジウム「スポーツを通した北アルプス山麓地域の振興」では、前半の実践報告として、①「昭和新山山麓 昭和新山国際雪合戦の歩み」(同志社大学ライフリスク研究センター 松野光範氏)②「熊野ソフトボールキャンプの歩み」(三重県熊野市観光スポーツ交流課 スポーツ交流係長 雑賀(さいか)大策(だいさく)氏)がありました。後半には「新たな試み『宇津木妙子杯兼HAKUBA CUP争奪大学女子ソフトボール大会2009』」と題して、①「第1回大会昨年の実施状況」(白馬村観光局次長 江成康明氏)、②「アンケート結果に見る現状と課題」(松本大学学生有志グループ代表武田飛鷹及び吉田)が報告されました。

 各実践報告から、様々な示唆を受けることができました。雑賀報告では、熊野市挙げてのバックアップ体制、ソフトボール指導関係者の長年の協力が強調されました。武田君の報告に関しては、白馬地域活性化研究の先達である学会員の先生から、詳細なアンケートが実施されていること、アンケートの有効活用についてコメントをいただきました。また、参加者からは、スポーツによる振興の在り方の一端を知ることができて良かった、次年度以降も引き続いて実施して欲しい(木崎湖夏期セミナーのように)、といった意見をいただきました。

 セミナー終了後には、ロッジタイプのペンションで野外パーティ形式の懇親会を開催し、更に交流を深めました。会話が弾む中、雪合戦は、本学の多くの学生諸君が野球に親しんできていることもあって、いずれ参加チームを組んで出場をと期待されました。また、本学学生と他大学の学生諸君との交流をこのような場を介して図れること(ゼミ合宿も兼ねて)も強く感じました。

 本セミナーは、偶然にも、雪球(ゆきだま)とソフトボールという、「ボール」を共通項としたものとなりました。夏のソフトボール大会(HAKUBA CUP)に加えて、冬の雪合戦に本学の学生諸君が関わることによって新たな地域活性化の展開も望めるのではないかと感じました。

 なお、本セミナーは「特別補助プロジェクト(社会貢献)」の一環として実施されました。


本文は、人間健康学部スポーツ健康学科 吉田勝光教授から寄稿していただきました。
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