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2011/01/20

力作揃いの松商短期大学部「卒業論文発表会」 1年生が真剣なまなざしで先輩のプレゼンを見つめる

19日(水曜日)、松商短期大学部の卒業論文発表会が、各学科に分かれ行われた。全部で13組の学生がゼミを代表して発表し、1年生約200名が聴講した。



「自分史」の制作を主にゼミ活動の一環としてきた篠原ゼミの学生は、「未来への軌跡」と称して2万字に及ぶ「自分史」制作の過程を報告し、作品の一部を朗読した。エッセイ風に書かれた彼女の作品は、思い出深い写真とともに当時を振り返り、とても微笑ましく、読者の心を温かくする内容だった。また、恥じらいを捨て全てをさらけ出して書くことに大きな意味があるという本人の発表通り、朗読とともに会場内から笑いがわき起こるなど、聞く側の心を掴む発表となった。「自分史」は社会人として歩むこれからの自分に向け、過去の自分と正面から向き合うとても良い機会であったと、二十歳を迎えた人生の節目のあいさつで結んだ。 



 福祉の住環境を研究している廣瀬豊ゼミの学生は、昭和と平成の時代にそれぞれ建設されたショッピングセンターの比較調査を行い、ユニバーサルデザイン(UD)の取組みについて、実際に自分で撮影した写真を交え報告した。まとめでは、階段付近のフロアに大きく目立つ階数表示がある施設の取組みを評価し、一方では案内サインが高い場所にあるので、車いすの利用者や小さな子どもの目線からは見えづらいと改善を呼びかけた。



 今回は、発表の感想を1年生がアンケートとして提出するスタイルとしたこともあり、みんな熱心に聴き入っていた。プレゼンする2年生もつい熱が入った様子で、ステージ上のモニターに身を乗り出して発表する学生がいたり、90分の時間はあっという間に経過するほど、密度の濃い発表会となった。

経営情報学科で総評した浜崎央学科長・准教授は、「1年生は短大生活のもう半分が終わろうとしています。残りの半分の時間で、今日の先輩のような素敵な論文をつくってください」とエールを送った。



 また、今回プレゼンした2年生の学生たちは、メモをとる習慣を呼びかける本学独自の教育スタイルで、文部科学省「教育GP」に選定され、その対象となった最初の学年となる。今回の発表から、メモをとる習慣が、情報収集に厚みを増している印象を受けた。社会に出ると、その重要性はますます現実のものになる。短期大学部で実践して学んだ成果を、次のステージで思う存分発揮してほしいと願っている。
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