新着ニュース

2011/01/26

健康栄養学科の学生がSATシステムを用いて食事診断 長野県栄養士会主催の食育シンポジウム

私が副会長を務めている長野県栄養士会では、県民に対する公益事業の一環として、毎年、県内いずれかの地域で食育シンポジウム「食べるってなあに!」を開催しています。本年度は、去る1月22日(土曜日)に長野市の若里市民文化ホールを会場として、長野市と共催で開催されました。毎年、午後から講演会やシンポジウムが組まれるのですが、午前中は「参加型食育実践ひろば」の開催です。食育を実践しているいろいろな組織などがブースを設けて、訪れた子どもたちや親子づれ、食育関係者などを対象として、栄養相談、レシピ紹介、パネル展示等を行うひろばです。その実践ひろばに松本大学健康栄養学科の学生によるSATシステム(ICタグ付のフードモデルとPCを用いて食事診断を行うことができる装置)を活用したブースを開いてもらえないかという長野県栄養士会からの要望があり、健康栄養学科3年生廣田ゼミナールの学生8名が担当してくれることになりました。

 実践ひろばの会場では、長野県栄養士会の各職域協議会がブースを設けており、長野市内の二つの短期大学も出展していました。本学から参加した廣田ゼミナール3年生が開設したSATシステムコーナーは、朝早くから多くのお客様が訪れ、たいへん盛況でした。訪れた方々は、「まあ、よくできているわねえ!」 「こんなに選んだら食べすぎかしら?」など仲間と楽しそうに取組み、新しい栄養教育媒体に興味を持ってくださいました。「毎日、ヨーグルトを飲むようにしているんだけど、どうかしら?」など日常の食生活に関することを学生たちに熱心に質問してくださる方もいました。こうしたフィールドでの活動に何回も参加している学生も多く、食事診断に訪れた方々へのあいさつや説明、診断結果を用いてアドバイスをする姿には余裕も感じられました。質問されたことに答えられない場合もありますが、それは自身の学習課題を確認する機会となります。それがこうしたフィールドでの活動の意義の一つでもあります。

 午前のひろばが終わるときには、栄養士会の皆さん、関係者の皆さんから、「ご苦労様でした、これからも頑張ってね」と励ましていただくことができました。SATシステムは大学教育GPの予算で購入したものですが、今回のような学生たちの活動が県民の皆さんの健康づくりにつながることを願って、GP活動の充実を図っていきたいと考えています。


本文は、地域健康支援センター所長で、健康栄養学科廣田直子教授が執筆しました。
このページ先頭へ