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2011/09/14

健康栄養学科の学生がGP視察旅行で 日本栄養改善学会学術総会に参加

健康栄養学科の大学教育GP「食の課題解決に向けた質の高い学士の育成」プログラムでは、平成21年度から先進地視察旅行を実施し、そこでの学びを学科の様々な活動につなげてきました。平成21年度は山形県長井市の生ゴミ循環システムであるレインボープランを視察し、その成果は本学科の生ゴミプロジェクトである「Over the Rainbow Project」活動に結びつきました。平成22年度は群馬県川場村を訪問して農業・食資源と地域活性について学び、学生が行う地域産物活用の製品開発やメニュー提案、食育活動の推進の参考にさせていただいています。



学生たちにとって、先進事例の具体像は現場の管理栄養士の皆さんですが、GP最終年度の本年度は管理栄養士等が取り組んでいる研究の成果に触れさせてあげたいと考え、学会に参加することにしました。日本栄養改善学会が年に一度開催する学術総会は、基礎系研究から、現場の管理栄養士等が行う実践的研究まで幅広い研究発表や教育講演等があり、GPの視察旅行としては最適であると考え、広島国際会議場をメイン会場として実施される第58回日本栄養改善学会学術総会に出席することにしました。



視察旅行の参加資格を3年生以上とし、当日は4年生9名(うち3名は研究発表も行いました)、3年生5名が参加しました。9月8日(木曜日)に広島に向けて出発し、9月10日までの2泊3日の視察旅行でした。私が学会開会前のプログラムから参加しなければならなかったため、地域健康支援ステーションの石澤管理栄養士が学生を引率しました。



出発前に事前学習会を行い、学会プログラムの中からどの分科会や講演会をセレクトするかを考えたり、学会参加のマナーなどについて学んだりする機会を設けました。出発当日の8日もバスの長旅のあと、ホテルにおいて、石澤管理栄養士の指導のもとポスター発表のリハーサルと、各自の翌日のプランの確認作業を行いました。



廣田ゼミの4年生3名は、この学会に向けて卒業研究をまとめてきました。初めての学会参加が、参加者千人以上の大きな学会でのポスター発表ということで不安と緊張があったことと思いますが、タイトな日程の中、しっかり準備を進めてきてくれました。8日に2名が、9日に1名が無事発表を終えました。緊張しながらもきちんと質問にも対応できたのは、リハーサルのときからアドバイスし、励まし、その場でも見守ってくれた同級生や下級生の支援があったからでもあります。他の参加者の発表に対してフロアから質問した学生もおり、学生たちの真摯な姿には感動しました。

9日の夜も報告会があり、各自がその日に聞いた発表等の中で印象に残ったものについて報告してくれました。大きな学会であり、複数のプログラムが同時進行していることから、各自が参加できるのは一部ですが、この報告会では参加できなかったプログラムに関する情報も得ることができ、とても有意義な報告会となりました。



最終日の午後の発表となった学生1名と私を残して、帰路のバスは昼過ぎに出発しました。交通渋滞で予定よりも松本到着が遅れたようですが、無事に今年度の視察旅行が終了しました。



参加した14名はすばらしい学習の機会を得たことと思いますが、それを一人でも多くの学科学生に伝え、学びの環を広げていってほしいと願っています。



最後に、本学からの発表エントリーは4年生3名のほかに大学院生、教員を含め、10演題あり、友人の大学教員から演題数の多さを賞賛されました。参加した皆さんのますますの活躍を祈りたいと思います。




本稿は健康栄養学科 廣田直子教授より寄稿いただきました。
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