スポーツ健康学科等々力教授新著のお知らせ『グローバル化と日本のスポーツ』

スポーツ健康学科等々力賢治教授が新著を出版しました。

混迷するスポーツ界に一石を投じる書
『グローバル化と日本のスポーツ』等々力 賢治、創文企画

本書は、1990年代半ば以降、世界の主要なスポーツ界で大きな流れとなったグローバル(世界)化と、そのわが国スポーツ界への影響について述べたものです。オリンピックやサッカー・ワールドカップの変容や、アメリカ3大プロスポーツの世界化戦略などと共に、わが国に影響した顕著な例として企業スポーツの相次ぐ休廃部、そして、地域スポーツに対する期待の高まりを取り上げました。また、グローバル化によって｢勝利至上主義｣や｢金儲け第一主義｣が偏重されるあまり、スポーツが培ってきたフェア(公正性)精神やヒューマニズムなどの諸価値をも軽視し、無力化するに至っていることなどにもふれています。
このように、盛り込もうとした内容は多岐にわたりますが、ページ数としては160ページほどの小著であり、くわえて短文のコラムが各章に配されていますので気軽にお読みいただけると思います。
折しも、柔道界や学校スポーツにおける体罰問題が世情をにぎわしていますが、これをどう考え克服していくのか。個別指導者の責任のみに止まらず、スポーツ界・組織のあり方や、スポーツの見方・考え方までもが問われているのではないでしょうか。それを意識したわけではないのですが、その一つの視座を提供する時宜に適した一書であると密かに自負しているところです。
出版に際しては、スポーツをめぐる現状により多くの皆さんが関心を寄せられ、これからのあり方ついて一緒に考えていただくことを企図しました。それが達成できているかどうかはなはだ心許ないのですが、本書を、是非とも多くの皆さんが手にしてくださるよう心より願っています。

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