地域社会での看取りはいかにして可能か―イタリアをフィールドとして

概要

死にゆく人びとを対象としたホスピスケアの誕生から約半世紀が経過し、日本を含めた先進国ではその在り方が問われています。
超高齢社会を迎え、多くの人びとが病院や施設のみならず、在宅で死を迎える(迎えざるをえない)時代となっていますが、死にゆく本人や看取る人びと(家族や医療者、介護者)が満足できる死、あるいは看取りとはどのようなものかが、あらゆる場面で模索されています。
本研究では、約半数が在宅死を迎えるイタリア社会(二都市)を取り上げ、地域社会での看取りがいかにして可能かを、現地調査を通じて明らかにします。