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  4. 藤波教授(松商短期大学部)の著書が『証券アナリストジャーナル(2016年3月号)』で紹介されました

[ 2016.03.11 ]

研究

松商短期大学部経営情報学科長/教授
藤波 大三郎


私は、わが国の銀行行動とこれからの金融システムについて研究を行ってきました。
特に今日の経済低迷の原因となった不良債権問題の発生した1980年代以降を中心に検討し、現代の変化しつつある貸出業務及び法人取引全般を研究しました。
そして、地方創生が求められる中で重要となっている地域金融、また、高齢化社会となったわが国に適切な市場型金融システムとしての投資信託について着目し、分析・整理を進めました。今般、こうした研究を5つの試論と1つの補論に整理してアップデートし、『わが国の銀行行動と金融システム-イノベーションを視点とした5つの試論-』として一冊の図書として纏めました。

わが国の銀行中心の金融システムは1980年代には限界に達し、現在では銀行中心のシステムと共に企業のイノベーションへの対応力が高いとされる市場中心のシステムを併用することが求められています。
また同時に、現代の金融システムは高齢化社会における金融資産運用に適したシステムであることも求められていると言えます。こうした状況の下、現代の銀行は、貸出業務においてはシンジケート・ローン、リレーションシップ・バンキング等に取組み、法人取引ではメインバンクからアレンジャーへと変容しつつあり、また、個人取引では住宅ローン、投資商品販売に取り組むなど大きな変化を遂げています。

そこで私は、現代のわが国の銀行行動と金融システムについて先進国における経済発展において重要とされるイノベーションを一つの視点として分析を行い、また、市場型間接金融の商品であって新しい金融システムで重要となる投資信託による個人、特に高齢者の資産運用についての考察に取り組んできました。
相対型間接金融から市場型間接金融へ、大企業の資金調達のための金融システムから個人の効率的な資産運用のための金融システムへ、そしてこれらは同時にリスクマネーの供給を通じてイノベーションを高めるという大きな流れを研究の中で捉えたつもりです。

幸いにもこの図書は、公益社団法人日本証券アナリスト協会の発行する『証券アナリストジャーナル』(2016年3月号)の「新刊紹介」に採り上げられましたが、これによりこの図書が多くの大学の研究者、金融機関の実務家に読まれることを期待しつつ、今後もこうした金融、銀行、資産運用を中心にした研究を続けてゆく所存であります。

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