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2008/03/18
  • アウトキャンパス・スタディ事例

絵本を楽しむ

篠原ゼミの一年生八人は、二月二二日アウトキャンパス・スタディで安曇野市の絵本美術館「森のおうち」に行った。
  篠原ゼミでは、「読む・書く・伝える」を学習テーマにしている。絵本美術館見学は、「読む」ことと、体験したこと・味わったことを「書く」ことに関わって実施したものである。
  学生たちは午後二時過ぎにマイクロバスで大学を出発した。
  見学先の「森のおうち」は、名前どおり森のなかにあり、周囲の木々のなかに静かに溶け込んでいる。こじんまりした、童話のなかにでてくるようなたたずまいの建物である。
  絵本美術館に到着した学生達は、絵本の原画をゆっくり鑑賞したり、絵本室で絵本を読んだりして過ごした。
  同館の今季の出し物は、高野玲子と、地元出身の新進作家まるやまあやこの「たんぽぽのふね」の原画である。高野玲子の「牛女」には、原作小川未明の本文がキャプションとしてつけられており、それに引き込まれて読み進める学生の姿がみられた。また、一通り観賞したあとで、酒井館長から、「たんぽぽのふね」の原画はサンドペーパーを削ってその上に色を塗ったものだという説明を受け、再度見直す姿もあった。
  絵本室には内外の絵本が集められている。ここでは、「懐かしい!」と、子どものころ読んだ絵本の話をする学生がいた。また、好きだった絵本をみつけてもくもくと読み始める学生もいた。その様子は、後日「森のおうち」の方からも「学生さんが熱心に図書室で絵本を読んで居る姿が印象深く残っております」といわれるほどだった。
  原画にしろ、絵本にしろ、学生達は、見始めるとふっとその世界に入り込む。その姿は普段とは異なっており、彼らの新しい側面に接することができた。
  一時間余り観賞した後、宿泊予定だった穂高セミナーハウスに移動した。
 本稿は、松商短期大学部の篠原由美子准教授が寄稿した、学報「蒼穹」第90号から掲載しています。
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