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2009/06/26
  • アウトキャンパス・スタディ事例

総合経営学科兼村ゼミが県内企業2社へ訪問

平出精密:工場内で説明を受ける

平出社長から熱弁を聞く

鈴木:事務部門で横山総務部長からの説明を受ける

3年ゼミ生と質問にお答えいただく鈴木社長

地域企業を題材に、その実態を知り、経営の特徴について学ぶ兼村ゼミでは6月4日に㈱平出精密(岡谷市)、18日に㈱鈴木(須坂市)を訪問いたしました。前者は中小企業、後者は大企業と規模の違いこそあれ、ともに高い技術力を持つ企業として全国的にも知られる地域企業でもあります。
 はじめに訪問した㈱平出精密では工場を見学(写真1)させていただいた後、平出社長から、人格を高めれば技術は生まれてくる、同じ理念をもった人たちが協力しなければ会社は成長できない、お客様も従業員も会社も成長する「三方よし」が重要などのお話をうかがいました。その内容もさることながら、初めて接する社長の熱弁ぶりにゼミ生たちは圧倒され、伸びる中小企業にとって社長のリーダーシップがいかに重要かがわかったようでした(写真2)。これは授業のなかでもさんざん強調してきたのですが、まさに「百聞は一見にしかず」です。
 次に訪問した㈱鈴木は、従業員500名を超える上場企業です。まず訪問してゼミ生たちが驚いたのは巨大な新工場です。そこでは大量の最新鋭設備を揃え、超精密加工技術をもって巨大な携帯電話の世界需要に応えています。その組織も製造部門だけではなく、事務職などの管理部門も含めも多くの部門から成り分業が図られていること(写真3)、また従業員の歩くスピードまで感知するセンサーが廊下に設置されるなど省力化・自動化に向けた大企業の取り組みがわかったようでした。学生には中小企業と大企業の共通点や違い、その特徴について関心を持つように話をしておりましたが、両社をみることにより社長の考えのもとで動く中小企業、仕組みのなかで動く大企業の違いが理解できたと思います。
 こうした企業訪問は日頃は遠い存在にありながら、卒業後は必ず身を置くことになる企業の「空気」を体感でき、社長の生の声や従業員の様子、そして社内に貼られた看板など大学のなかではわからない企業の実態をみる機会にもなります。また訪問の際、3年生には1人ずつ社長の前で質問するように義務づけており(写真4)、これには学生もかなり緊張するようですが、こうした経験の積み重ねが財産となり、就職活動の際に役立つものと確信しております。その意味でも教育的効果は大変高く、今後も同様の取り組みを継続していきたく考えております。
 もちろん、これは地域の企業様のご協力があってこそ可能になるものであり、厳しい経営環境のなか、またご多忙にも係わらず自らご対応いただきました平出正彦、鈴木教義両社長に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 本文は、総合経営学部総合経営学科の兼村智也准教授から寄せていただきました。
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