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2010/03/12
  • アウトキャンパス・スタディ事例

信州大学医学部付属病院の「病棟バイキング」を見学参加した学生のレポートを紹介します

健康栄養学科の2年生の有志6名が、2月27日に信州大学医学部付属病院で行われた「病棟バイキング」を見学させて頂きました。病棟バイキングは、特に厳しい食事制限が課されていない入院患者さんを対象として、1ヶ月に1回、1病棟ずつ昼食時に提供されています。旧国立系の大学病院で行われているのは唯一だということで、各地から視察に来られるそうです。そのようなお手本が身近にあることは、誠に幸せなことです。学ばせていただきました、学生の報告をご紹介致します。

 バイキングは、普段食事制限のある患者さんでも一食に限り自分の好きなものを自由に選べ、好きなだけ食べられるという素敵なシステムでした。出来る限り冷凍食品を使わず提供することに、積極的に取り組まれていました。
 当日のメニューは、主食(お寿司・ピザ・パエリア・サンドイッチ・菜の花パスタ・塩焼きそば)、主菜(和風ハンバーグ・だし巻き玉子・チーズ巻カツ・アジのマリネ・ぶり大根・海老マヨネーズ)、副菜(シーフードサラダ・サラダバー・浅漬け)、デザート(桜餅・豆腐ケーキ・シフォンケーキ)、飲みもの(コーヒー・紅茶(HOT/ICE)、りんごジュース、カルピス)と、ひな祭りにちなんだ、とても豪華でバラエティに富んだものでした。
 一つ一つの料理に調理師さんの得意分野や技術が生かされており、視覚的にも細部までこだわっていました。また、色々な物を沢山食べられるように「一口のサイズを少し小さめにする」配慮が成されていました。
見学の後、臨床栄養科室長の小林ゆみ子先生より、「最初から全てが実現した訳ではなく、様々な問題をクリアし切磋琢磨して今があること、実施に関して医師や看護師の理解と協力が欠かせないこと、委託業者との話し合いが重要であること」などを伺い、管理栄養士の想いが様々な方々を繋いでいることを知りました。実際食事をしている患者さんは、とてもおいしそうに召し上がられ、本当に楽しそうでした。
 私は、大学に入ってから初めて実際の現場を見たのですが、食を通じて様々な方々のサポートが出来るというのは本当に、本当に素敵なことだと実感しました。これからも日々努力していきたいと思います。
(人間健康学部 健康栄養学科 2年 北野志岳)

「春待ちバイキングへようこそ!」と書かれたメッセージ・カードを手にした患者さんの行列ができるほど、松本市内を一望できるバイキング会場は活気づいていました。患者同士、或いは付き添いのご家族やスタッフと顔を見合わせながら、各料理を五感で楽しまれていました。バイキングに限らず入院中の食事には、「できる限り家庭の味に近いものを提供することにより安らぎを与えたい」という思いは勿論のことですが、「病気の療養に栄養が欠かせないことや、そこに管理栄養士が携わっていることを伝えたい」という思いも込められていました。最後に、感激した学生の質問が相次ぎ、今後が頼もしく思えました。ご指導戴きました小林ゆみ子先生をはじめ、臨床栄養科の皆様に心より御礼申し上げます。

本文は健康栄養学科 藤岡由美子専任講師から寄稿していただきました。
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