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2010/12/22

「ブライダル業界とその仕事の魅力」 松商短期大学部特別講義報告

井上義則氏 (写真は以前の講演会の模様)

さる6月24日(木曜日)に、東京の有名老舗専門結婚式場である八芳園より、常務取締役井上義則氏にお越し頂き、標題のような講義をお願いした。今やブライダル業界は学生の就職先としても人気が高く、特に八芳園様は全業種を含めた中でも人気企業となっております。その人気と飛躍の秘訣の一端をお話し頂きました。

 実は7、8年前まで八芳園は経営の危機に直面しておりました。ブライダル業界の中では、他老舗式場も経営難により淘汰されていく中、次は八芳園だと噂された時期もありました。その頃ヘッドハンティングにより八芳園に来たのが井上氏だったのです。

 井上氏がまずやったことはとにかく現場をよく見ること、そしてお客様目線で自社の現状を分析することでした。それは会場の短所よりは長所を探すことに重きをおいていました。その次に会社の現状をスタッフに理解させ、そしてやる気を引き出すことでした。一人ひとりが自分の生活を維持するためには仕事が、会社が必要であり、その会社を維持するためには一人ひとりが何ができるのかを問うたのです。ブライダル企業としての答えは単純なものでした。それはお客様を喜ばせる、ハッピーにさせる事です。お客様がハッピーになってくれればスタッフもハッピーになれるのです。スタッフのやる気さえ出ればもう会社は自然とよい方に動いていきます。

 その中で井上氏はスタッフと一つだけ大切な約束をしたのです。それは井上氏の人柄を伺い知ることのできるとても象徴的なものです。それは人の悪口を言わないというものでした。スタッフ全員がこの約束を守れば、おのずと会社の雰囲気はよくなります。そして年間取扱い組数1000組の実績を、3年で2000組へと倍増させたのです。業界では八芳園の奇跡と言われております。

 その他実際にあった現場でのエピソード、仕事に対する考え方など、多岐にわたってお話しを伺うことができました。学生にはブライダル業界の仕事を通して、一つの生き方を学んで頂けたと確信しております。
 本文は松商短期大学部小澤岳志専任講師が学報「蒼穹」第100号特別号に執筆したものを紹介しています。
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