新着ニュース

2014/05/28
  • 教育研究情報

「食品衛生学実験」 vol.8 ~簡易キットを利用した検査法(スタンプ法)~

人間健康学部 健康栄養学科 教授 髙木 勝広


今回は「簡易キットを利用した検査法(スタンプ法)」の報告です。

近年、日常的に自主的に衛生管理を行うことが重要視されています。
それに伴い、大がかりな検査設備をもたなくても、精度面でもそれほど劣ることのない便利な簡易細菌検出キットが市販されています。
操作が非常に簡単で、手軽に測定でき、また手軽に持ち運びできるなどがこのキットの利点です。
今回は、普通寒天培地(細菌による汚染状況を調べる培地)とデソ培地(大腸菌群を調べる赤色の培地)の2種のキットを各自持ち帰ってもらい、検査したい場所を学生自身が考えて、学外で実験をしてもらいました。
実験は、平状な物体表面にキットを直接接触(スタンプ)させて付着菌を移し取ります(図参照)。
結果の一部を紹介します。
ある学生の自宅における「食事をとるテーブル」(上の写真)、下は「洗った後のまな板」(下の写真)を調べました。

[学生の感想]
  • 普段食事をとっている自宅のテーブルで、たくさんのコロニー(上の写真)がでて、ショックでした。白や黄色、ピンク色のコロニーもあり、いろんな種類の細菌が付着していたことがわかりました。どんな種類の細菌なのかが気になりました。
  • 洗剤でしっかり洗った後に、スタンプをしました(下の写真)。こんなにもたくさんの大腸菌群がでてしまい、本当に驚きました。これからは、きちんと消毒をしようと思いました。
  • 他に感想としては、「かなり汚れていると思った。(リビングのテーブル)」「危険だ。(三角コーナー)」「いろんな人が触るため、かなりたくさんの生菌がいた。(リモコン)」「パソコンのキーボードの汚さに驚いた。」「キレイにするためのスポンジなのに、こんなにたくさんコロニーが出たので怖いなと思った。」などなど。

今回の実験では、実際に日常生活を送っている場所(自宅など)をつかって、細菌検査をしてもらいました。学生とって驚くべき結果がたくさん出ましたが、このような結果を受けて、学生たちの衛生意識が高まればと思っています。
このページ先頭へ