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2014/06/05
  • 教育研究情報

「食品衛生学実験」 vol.12 ~黄色ブドウ球菌の定性試験の結果~

人間健康学部 健康栄養学科 教授 髙木 勝広


黄色ブドウ球菌の定性試験結果を報告します。
マンニット食塩寒天培地にたくさんのコロニーが見られました。
小さいコロニーや平べったく大きなコロニー、コロニーの周りが黄色く変色しているものもあります。
いろいろなコロニーがある中でも黄色ブドウ球菌のコロニーは一目で分かります。

2番目の写真をご覧ください。
左上のコロニーが黄色ブドウ球菌のコロニーです。
前回説明したように黄色ブドウ球菌のコロニーの周りには特殊な反応物(白濁環)があるのです。
さらに黄色ブドウ球菌であることを確定するために、抗体検査を行いました。
黒色のシートに、白く濁った液体をたらし、その中に細菌を混ぜながらしばらく待ちます。
白い固まりが出てきたら、黄色ブドウ球菌、確定となります(右側の写真)。
実際にやって見せます。
反応させながら、やがて白い物体が見え始めると、「出てきた!」「ほんとだ!」等々の様々な声が聞こえました。
自身や友人の傷口などから、実際に黄色ブドウ球菌が出てきたことがわかると、やはり人ごとではなく、食中毒菌が身近に存在していることを改めて感じたようでした。
教科書に載っていることはなかなか頭に入ってきませんが、身をもって体験したことは忘れません。実験の狙いもここにあります。
黄色ブドウ球菌が出た学生はショックだったと思いますが、今回の実験で高めた衛生意識はかけがえのない財産になると思います。
最後に学生の声を紹介します。

  • ピアスの穴(傷口)、鼻にいると言われていたが、見事にいた。卵黄を入れることで観察しやすかったが、ショックだった。
  • 指の傷口を調べたところ、たくさんの黄色ブドウ球菌がでてきた。予想以上だったので、ビックリしました。
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