新着ニュース

  • アウトキャンパス・スタディ事例

ネイチャリングフェスタ自然と遊ぼうin松本 にて自然体験活動を指導

総合経営学部観光ホスピタリティ学科
准教授 中澤朋代


7月17、18日の2日間に渡り、第17回ネイチャリングフェスタ自然と遊ぼうin松本が松本市アルプス公園にて開催されました。
例年2万以上の多くの親子連れで賑わい、7月の3連休の恒例行事となっています。

このイベントでは、子ども・親子向けにさまざまな自然体験プログラムが用意されています。今年も観光ホスピタリティ学科専門科目の「自然体験活動論Ⅰ」を履修する学生21名が、これまでの講義を総まとめする演習として交代で指導に当たりました。

担当ブースは2種類あり、「アウトドアナイフで食器をつくろう」と「江戸時代の火起こしに挑戦」です。
アウトドアナイフを使うコーナーでは、スイスアーミーナイフで知られるビクトリノックス社からの貸し出しを受けて、4歳からの参加者に本格的なナイフのつかい方を伝え、鋸やなたで割り出した竹を使って、箸やコップ、バターナイフ作りをしました。刃物は危険なものとして、近年の日本社会では子どもが使う機会が減っています。一方、近年の教育や脳科学の連携分野では、刃物の使用が子どもの脳の成長にとても有効であることも言われています。付添の保護者の皆さまは、我が子の初体験につい手や口が出る場面がありましたが、子どものやりたいように見守ろうとされる姿が印象的でした。

「縄文の火起こしに挑戦」ではマイギリ式の道具を使って、麻の繊維につくった火種を包み、風を入れて発火させる火起こしの方法を体験します。一緒になって火種が適度な大きさになるまで、子どもたちは駒を回し続けます。でも、そうそう簡単ではありません。そんなとき、学生のお兄さん、お姉さんが付き添います。火がつくと子どもたちも大喜び。ついた火で焼いたマシュマロの味は、格別だったに違いありません。

ナイフも、火起こしも、現代生活では必須でなくなった技術ですが、いざというときに生きるためのバックアップ技術となります。子どもの頃から知り、ふれていることで本当の「生きる力」を身に付け、地域の防災・減災にもつながります。
こうした教育の場があることが、信州のような自然豊かな地域が持つ観光資源でもあります。

学生たちは、大変な暑さの中でしたが、口々に「楽しかった」と演習をふりかえっていました。
練習から準備、設営、指導時の配慮、服装、声掛けに至るまで、指導者でありホストとして大切なことを多く学べた1日だったと思います。
このページ先頭へ