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日本スポーツとジェンダー学会第18回大会を開催しました

健康科学研究科
准教授 新井 喜代加

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6月29日(土)・30日(日)に本学にて日本スポーツとジェンダー学会第18回大会が開催されました。過去17回の学会大会はいずれも大都市で開催されており、松本市での開催は学会にとって初めての試みでした。

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大会では、2018年からの3年間の統一テーマを「スポーツとジェンダーを展望する-東京2020大会後を見据えて」と設定し、持続可能で包括的な社会におけるスポーツのあり方について模索しています。テーマ設定1年目となる昨年は「社会的格差とスポーツ」を大会テーマにして、これまでほとんど論じられてこなかった「社会的格差がスポーツにもたらす影響」について議論されました。2年目にあたる今回は、大会テーマに「インターセクショナルな視点からスポーツとダイバーシティを問う」を掲げました。
1日目の基調講演では、清水晶子氏(東京大学)に「多様性の可視化がもたらす意義と課題―クィア・ポリティクス、商品化、そしてインターセクショナリティ―」についてお話頂きました。

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続くシンポジウムでは、「多様性を包摂するためのスポーツの課題」というテーマのもと、まず、田中洋美氏(明治大学)に「身体の構築と表象―多様な身体・スポーツのあり方を考えるために―」という題目でお話頂き、つぎに、後藤太輔氏(朝日新聞社)には「スポーツの高度化と排除―メディアや選手の役割と課題―」について発表頂き、さらに、來田享子氏(中京大学)には「オリンピックと多様性―オリンピックは人々の属性に対する規範の持続的な再考の場になり得るか―」についてお話頂き、最後に、清水氏よりコメントを頂き、それぞれの演者にフロアーから寄せられた質問に回答して頂きました。

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この他、会員から企画を公募した分科会発表(3題)や一般発表(6題)も行われました。分科会発表のなかには参加型企画があり、熱心にグループ課題に取り組む本学教職員や学生の姿が印象的でした。
今大会には、学会会員(2日間でのべ110名参加)のみならず、会場校である本学の教職員・学生、さらには長野県民も集いました。地方の活気ある雰囲気のなかで、アカデミックな議論が展開され、大会が盛会のうちに終了しましたことを大変嬉しく思います。

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