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信州遠山卿で、「ESD(持続可能な開発のための教育)塾」を実施

観光ホスピタリティ学科
専任講師 田開 寛太郎

8月10日からの3日間、信州遠山郷(長野県飯田市)でこれまで実施されていた南信濃公民館事業「春休み連続子ども講座&自磨の時間」を基礎に、立教大学、東京農工大学、麻布大学、そして松本大学の4大学の学生が協力して、遠山郷の小中学生を対象とした「自磨の時間-遠山郷ESD塾」を開催しました。ESDとは"Education for Sustainable Development(=「持続可能な開発のための教育」)"の略で、国連やユネスコで提唱されている、持続可能な社会づくりの担い手を育む新しい教育です。

初日には午前10時に子どもたちが集まり、持参した夏休みの宿題やドリルを自分のペースで進めました。学習中は大学生がそばに寄り添い、わからないところがあれば親身になって教えます。大学生は子どもたちとの「対話」を通した間接的な学習支援を心掛けていたため、子どもたちにとって安心して取り組むことのできる雰囲気が自然とつくられていたように思います。

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「自分の学習」の様子

昼食をみんなで一緒にとった後は、「楽しく活動しよう!」を合言葉に川に出かけました。ネットと箱メガネをもって水生生物を探しますがなかなか難しく、石の裏側、石と石の間やくぼみなどを根気よく探し、なんとかアマゴ、カワゲラの幼虫やおたまじゃくしをつかまえることができました。

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自然体験活動の様子

一日の最後には、大学生から教えてもらったことや印象に残った活動を、一人ひとりが時間をかけてしっかりと振り返りました。子どもたちからは「集中して勉強することができた」「大学生から大学のことを聞くことができてよかった」、大学生からは「子どもたちの頑張っている姿を見て自分も励まされた」といった感想が行き交いました。3日間を通じて補修活動(自分の学習)と体験活動(自然体験活動、料理実習など)を行い、最終日にはお別れを惜しむ子どもと大学生の表情がとても印象的でした。

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閉校式の様子

ところで、学校とは違った環境(雰囲気・場所)の中で補習活動や自然体験活動を行う今回のESD塾はとてもユニークな取組みです。子どもたちにとっては、ちょっと年上のお兄さん、お姉さんである大学生から勉強を教わることでリラックスした気持ちで学習に取り組むことができますし、自然体験活動では子どもも大人も地域で学ぶ大切さを感じ取ることができます。双方が学びあう関係や環境づくりが何よりもこのESD塾に必要だったと思います。我々にとっても貴重な経験、学びの機会をありがとうございました。南信濃公民館、上村公民館の館長さん、主事さん、そして、和田宿にぎやかし隊をはじめとする遠山郷の皆さんに、あらためて感謝申し上げます。

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