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観光ホスピタリティ学科から社会科教員に

総合経営学科
教授 室谷 心

今年度、総合経営学部観光ホスピタリティ学科から中学校社会科教員採用試験に2名の合格者が出ました。合格者2名が学内で特にお世話になったという教職センターの3先生を交えての意見交換会を開きました。進行は総合経営学部で教職関連を担当する室谷が務めました。

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【参加学生】雨宮かづみさん(観光ホスピタリティ学科4年/山梨県中学校社会に合格)、千野泰聖くん(観光ホスピタリティ学科4年/北海道中学社会に合格)

【参加教員】藤江玲子(人間健康学部准教授)、石井良治(総経・人間教職センター専門員)、佐藤厚彦(総経・人間教職センター専門員)、室谷心(総合経営学部教授)

座談会質疑応答

Q.教員を目指したきっかけを教えてください。

(雨宮)中学校の時、最初はあまり点数の取れなかった社会科が、本気で勉強したらよくできるようになり面白くなったという経験をしたので、周りのみんなにも社会科の面白さを伝えて、社会科を好きになって欲しいと思いました。

(千野)工業高校を卒業したら就職しようと考えていたのですが、何か人の役に立つ職業に就きたいと考えていた2年生の時、担任の先生に「君を一番支えてくれた人は」と問われて教師という職業が思い浮かび、それから色々調べて教員を目指しました。

Q.二人とも教員を目指した大学進学だったのですが、教育学部ではなく総合経営学部の観光ホスピタリティ学科に進学したことについてどう思っていますか。

(千野)私は子供たちに地域での学びを体験して欲しいと高校時代に考え、そのためにまず自分が地域について学べる、松本大学の観光ホスピタリティ学科に進学しました。住民の皆さんとの交流に加え法律、マーケティング、福祉など広く学ぶことができました。特に観光を学ぶことができたことは社会科教員としての自分の強力な武器となると思います。

(雨宮)私は山梨県出身で山梨県教員を目指していたので、松本大学に来たのはある意味偶然なのですが、教育を集中的に学ぶ教育学部も良いのでしょうが、観光ホスピタリティ学科で観光・福祉・防災・地域活動と広く学べることは魅力的でしたしそれに加えて、同じ学部の総合経営学科の授業で地理学や国際経営など社会科のより広い範囲を学べたことはすごく有意義でした。

Q.本学の教職支援システムで特に役に立ったことはなんでしょうか。

(千野)教職関連科目で、一年生の時から教員になるというしっかりとした目的意識を持つことができました。教採対策講座も効果的で面接、小論文、筆記とすべての対策ができたことは大きかったと思います。

(石井)教採対策講座は、私と佐藤先生の二人で担当していたのですが、教員採用試験までは長丁場なので、気持ちが続くように、節目を作ることを心掛けて定期的に「力試し」のような出し物を用意してきました。この学年の難しかった点は、コロナのせいで3年生の初めからオンラインになってしまい、対面での相談の機会が少なくなってしまったことでした。数年前までの学年は、作文の練習などで支援相談室に来て、学生同士が良く相談をしていました。二人は割とよく相談室に来てくれていたので、他の学生と比べて顔の見えるサポートが比較的上手くできたと思います。

(雨宮)私は他県からこの松本大学に来て、そして地元山梨県の教員を目指していたので、このローカルな松本大学でどのようなサポートを受けることができるのかとても不安でした。しかし入学直後から基礎教育センターで勉強を見てもらい、山梨県の教採対策についても教職センターの先生方には本当にいろいろと相談に乗っていただけました。私の"山梨県"対策のためにこんなに手厚くしていただけるとは考えもしませんでした。

(佐藤)我々教職センターのスタッフは長野県の教員採用事情のことは良く知っているのですが、他県のことは情報があまり有りません。その中で雨宮さんの山梨や千野君の北海道について、2人がいろいろな情報を自分で集めて持って来てくれたおかげで、具体的な対策を考えることができました。さらにその情報を他の学生と共有できたことは非常に有意義でした。おかげで、スポーツ健康学科から山梨県小学校の合格者も出ました。

(千野)あと、非常に重要だったのは、藤江先生にしていただいた2次試験対策の指導でした。北海道の2次試験は他県と比べて遅く8月の末だったので、1次の発表から2次の面接まで時間がありました。お盆休みの真最中にもかかわらず、北大出身の向井先生(観光ホスピタリティ学科)や教職センターの藤江先生にお時間をいただき、北海道に固有の社会問題や当時話題になっていたいじめの問題について、たくさんの時間を割いていろいろとご教示いただきました。藤江先生のこの夏休み中のご指導のおかげで、自分の目指す教師像が、明確となり面接でもきちんと答えられたと思います。

(雨宮)私も2次の面接対策で藤江先生には特別にお時間を取っていただき、深い指導をいただけたことは、2次試験に向けて私の心を強くしてくれて、今回教員になるにあたって決定的に重要だったと思います。

(藤江)今年は、1次試験合格者対象の2次試験対策講座を8月の初めにオンライン併用で開くことができ、そこから大勢の合格者が出たのは素晴らしかったです。雨宮さんと千野君は、もともと、「教育相談」や「生徒指導概論」といった授業でも教職だけではない学部や学科での学びの広さや深さを感じさせるレポートを書いていて、こんな人たちに先生として子供たちのそばにいて欲しいなと思っていました。その自身の学びの広さと深さが面接で上手に生き、ちゃんと伝わり、そして面接官もそこをきちんと評価してくれて今回の合格に繋がったのだと思います。

Q.教職センターの利用法について後輩にアドバイスをお願いします。

(千野)センターの先生方に上手に甘えるようにして欲しいです。

(雨宮)積極的に利用する。そのために、最初はちょっと敷居が高いかもしれませんが、教員になりたいという自分の気持ちを強く持ち、勇気をもって支援相談室のドアをたたくことだと思います。

(佐藤)せっかくの教職支援相談室ですので、2人のように上手に活用して教員になるという夢をかなえて欲しいです。

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実際の座談会はもっと盛りだくさんな内容だったのですが、紙面の都合で要約させていただきました。もっと詳しい内容は、教職支援相談室や藤江研究室を訪ねて直接伺ってみてください。

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