2026
08.06
教育研究情報
松本市 臥雲 義尚市長の特別講義 「三ガク都・松本のシンカ論~えきしろ×アート×若者~」が行われました
総合経営学部長
教授 清水 聡子
2026年7月15日、総合経営学科「松本大学と地域」(1年次必修科目)において、松本市臥雲義尚市長による「三ガク都・松本のシンカ論~えきしろ×アート×若者~」の特別講義が行われました。2022年6月30日、「三ガク都」松本のシンカ、2023年11月28日、「三ガク都」のシンカを加速、2024年7月17日、「三ガク都をデザインする」、2025年7月9日、「世界の中の松本~三ガク都のシンカに挑み続ける~」に続き、5度目のご登壇です。

1907(明治40)年5月1日、市制が施行され、松本市が誕生しました。現在の松本市の都市構造は市街地・郊外地・山間部と大きく3つに分けられます。臥雲市長は学生に「松本らしさとは、何だと思いますか」と質問を投げかけました。「松本らしさ」をビジュアル化した「三ガク都」ロゴマークが提示され、国宝松本城天守閣に映える千鳥破風、北アルプスの山々、雄大な空、清流と湧き水、松本の民芸家具や松本てまり、世界にひらかれた音楽文化、土蔵造りのなまこ壁、みすず細工、信州そばなど多くのモチーフが形となって表現されています。

中心市街地再活性として、「パブリックライフ」の充実、"まち"を使って暮らす一人ひとりの生活や人生が豊かになることが示されました。ウォーカブルなまち、アーバンスポーツイベントの社会実験が紹介され、賑わいが活力を生み、活力が経済を回すと説明がありました。
R7国宝松本城入込客数は外国人21万人超、外国人の割合(23.3%)は過去最多となりました。東アジア文化都市2026に中華人民共和国・蘇州市・大理白族自治州、大韓民国・安東市とともに松本市が選出されました。また大人の知的好奇心を満たすアートな自治体ランキングとして、松本市が総合1位になりました。さらに姉妹・友好都市(海外)として、ソルトレイクシティ、グリンデルワルト、カトマンズ、廊坊、令和8年にはドミニカ共和国ラ・ロマーナ市と人的・文化的交流を推進、松本城・シャンボール城は姉妹提携の覚書を締結、アルプスと音楽でオーストリア・ザルツブルグ州と覚書が締結され、「文化とは、地層のようなもの」と臥雲市長は表現されました。
学生に向けて「ここで家庭を築きたい?」と再び質問を投げかけます。松本市の出生数・婚姻数の推移、アジア圏内の合計特殊出生率の推移を示し、家庭を築く希望を叶える、男女とも「家庭と仕事の両立」を重視していることが伝えられました。松本市の職員採用男女比の推移、R8人事異動女性の管理職(課長以上)の割合が31.0%と過去最高、女性に選ばれる職場環境づくりを支援していることが示されました。
最後に「挑戦できてる?」と学生に質問を投げかけ、若い世代を意思決定に招き入れるための事業の紹介があり、「時代とともに、シンカし続ける」と特別講義をまとめられました。

受講した学生の感想
▶文化とは地層のようなもの。や、まちづくりは計画ではなく行動。などとても納得できることが多かったです。賑わいが活力になり、活力が経済を回すということがわかったので、地域のためにできることを考えてみようと松本地域に興味を持ちました。
▶今回の市長さんの話を聞いて、日々進化していくには、自分から行動していかなければならない、という言葉が特に印象に残りました。私は今まで誰かが変えてくれるのを待つことが多かったですが、地域をより良くするためには、一人ひとりが行動することが大切だと学びました。私も身近なことから積極的に行動し、松本をより良いまちにするために少しでも貢献していきたいと思いました。
▶松本駅をはじめとする中心市街地を、単なる乗り換えの場所や車社会のための場所ではなく、人が主役の『歩きたくなる空間』へリ・デザインしていくというお話にとても感銘を受けました。私たち学生にとっても、駅前がただの通学路ではなく、日常的にアートに出会えたり、用事がなくても集まりたくなるような魅力的な場所に『シンカ』していくのが今からとても楽しみです。
▶今回臥雲市長のお話を聞いて、印象に残ったことが2つあります。1つ目は賑わいが活力を生み、活力が経済を回すということです。松本市をより発展させ、「シンカ」させるにはどのような行動に出るかを活力的に考えていくことが市の発展に繋がると思いました。2つ目はまちづくりは「計画」ではなく「行動」だということです。頭の中で理想像を描いておくことだけで済まさずにいかに行動するかが重要だと仰っていて、とても共感できました。今まで地域に貢献するイベントや企画に参加したことがあまり無かったけど、これから積極的に行動を起こしたいと思いました。
▶今回の市長講演を通して、松本市が目指している「三ガク都と松本のシンカ」について理解を深めることができた。「シンカ」には、ただ新しく変わる「進化」だけでなく、松本らしい魅力をさらに高める「深化」という意味も込められていることが印象に残った。特に、岳都・楽都・学都という松本ならではの強みを生かしながら、人口減少や地域活性化といった課題に取り組もうとしている姿勢に共感した。歴史や文化を守るだけではなく、時代に合わせてより良いまちへ発展させていくことが大切なのだと感じた。また、市長が「市民一人ひとりが豊かさや幸せを実感できるまちづくり」を目指しているという話を聞き、まちづくりは行政だけでなく、市民や学生も関わっていくことが重要だと感じた。私自身も松本で学ぶ学生として、地域に関心を持ち、自分にできることを考えながら行動していきたいと思った。
臥雲市長の市政への思いが学生に伝わったご講義でした。
ご講義後、清水ゼミ4年生小山 啓さんは「北新・松本大学前駅について」発表し、臥雲市長とディスカッションを行いました。

松本大学では「学びは、地域にある。」をキャッチフレーズに、地域の抱える課題を発見し、それを解決するための知見と実践力を身に付ける様々なプログラムが実施されています。今回の臥雲市長のご講義、問いかけは学生に大きなインパクトを与えました。松本大学生として何ができるか、地域の魅力の発見および情報発信者の役割をどう担っていくのか、一緒に学びを深めていきましょう。
臥雲市長、学生への温かいメッセージ、ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願い申しあげます。